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2016.06/18 [Sat]
映画「es[エス]」レビュー
2002年に公開された実話を元に創られたドイツ映画。
タイトルの意味は心理学・精神分析学の用語で、「無意識層の中心の機能」
ですが、原題のタイトルは「Das Experiment:実験」という映画「es[エス]」。
何故か日本語トレーラーはYouTubeからの閲覧以外禁止
されていたので、見たい方はこちらからどうぞ。
※レイティングはPG-12です。
1971年にアメリカのスタンフォード大学で行われた監獄実験
いわゆる「スタンフォード監獄実験(そのまんまw)」を元に作られた映画です。
ごくごく普通のどこにでもいるような一般人が特殊な環境下で
特殊な肩書きや地位が与えられると、その役割に合わせて行動してしまう
という事を証明しようとして行われた実験で、この実験ではその特殊な
環境を刑務所とし、一般人に看守と囚人という役を与えて実験を行いました。
理性のタガはどのように外れていってしまうのか。
特殊な環境と、集団心理の中で人はどのように変わってしまうのか。
囚人役となってしまった主人公への感情移入はあまり出来なかった
ですけど、大変興味深く、淡々と描かれる人間の狂気は素晴らしいです!
「役」を演じる実験という事がわかっているにも関わらず
別に精神的に病んでいるというわけでもないにも関わらず
その「役」になりきり、そして囚人でさえもその「役」に
なってしまうというこの実験は学校・社会を問わず行われる
パワハラやイジメ問題にも繋がる心理だと思います。
そして一度タガが外れてしまった狂気は、そんなに
時を使わずしてどんどんとエスカレートしていくのにも
人間の心の弱さというか、心の動き方がよくわかる作品です。
実際のスタンフォード監獄実験も2週間の予定だった期間が
6日間で強制終了となってしまったこの問題作のネタバレを
含んだレビューは続けます。
以下ネタバレを含みます。
といっても冒頭でほぼほぼネタばれしちゃってる
ような感じがしないでもないんですけどね。。(^_^;)
主人公はしがないタクシードライバー。
ですが、元は新聞記者という過去を持っています。
仕事中に新聞広告で今回の実験を知った主人公は
この実験でバイト代を稼ぐ一方で、この実験をネタに
記事を書いて、それを新聞社へ売る事で更にお金を
得ようと考えます。
そんな思惑があるので、少しでも面白い記事を書こうと
カメラを仕込んだハイテクメガネを持ち込んでみたり
初日から、何かと問題を起こしてしまう彼を私は素直に
受け入れる事ができませんでした。。
そんな彼のあまりにも身勝手な動機のために
巻き込まれていってしまう人達が本当にかわいそうで。。。
至って本当に普通な感じの人だったらちょっと
私の視点も変わったかもしれないですね。
私、マスコミの方あんまり好きじゃないんです。。(^_^;)
ま、それはそれとして、主人公はこの実験に参加
する前に、一人の女性と衝撃的な出会いをします。
なんてたって赤信号なのに女性が突っ込んできて
事故ってしまうっていう出会い方ですからねwww
そんな彼女は父親が亡くなってしまって
ちょっと精神的に落ち込みまくりな感じだったんですが
主人公は彼女をお持ち帰りしてしまってそのままベッドインww
この女性はまぁラストは主人公達を助けるための
人となるわけですけど、それとは別にストーリー上
とても重要な役割を持っています。
それは環境の変化を受け入れて馴染んでいくという役割。
刑務所サイドの方は、狂気へと馴染んでいき
彼女サイドの方は、父親が死んでしまって、でもそれを
受け入れて前向きに生きていこうとするプラス方面への馴染み。
刑務所はどんどんと狂気に飲まれていくのに対して
彼女はどんどんと精神を回復させ、そして恋に落ちてしまった
主人公と共にカナダへ移住しようという事まで考えます。
この対比のさせ方はとてもイイですね(^_^)b
でもって刑務所。
面白い記事のために問題を起こす主人公に対して
看守側が、どんどんと狂気をエスカレートさせていきます。
両者とも最初は監獄「ごっこ」でした。
看守側にしても本当に最初はおふざけな感じでした。
でも、1日目の夜にして既に狂気に蝕まれていきます。
言う事を聞かせるためには屈辱を与えるとスムーズだと
どこかの本で読んだと一人の看守が言うと、暴力スレスレの
問題行動を看守達は起こしていきます。
そしてそれが禁止されている暴力になるまでそう時間はかかりません。
もはや2日目の夜には暴力が始まります。
実験をしている教授もこの状況に興奮し、助手達が
やめさせるべきと言っているにも関わらず全く聞く耳を持ちません。
そしてエスカレーションした彼らは教授が学会でいない日に
助手達を拉致して投獄し、女性の助手はレイプ寸前の
ところまで狂気はエスカレーションします。
といっても、すんでの所で主人公が助けるわけで
彼らの自制でやめたわけでは全くありません。。。
結局は虐待によるショック死が1名。
ラスト、囚人達の脱獄時に看守が1名死亡。
教授も銃で撃たれて重傷。
どこまでが本当の出来事なのかはわかりませんが
狂気に飲まれていく人間を扱ったこの作品、秀逸です(^_^)b
タイトルの意味は心理学・精神分析学の用語で、「無意識層の中心の機能」
ですが、原題のタイトルは「Das Experiment:実験」という映画「es[エス]」。
何故か日本語トレーラーはYouTubeからの閲覧以外禁止
されていたので、見たい方はこちらからどうぞ。
※レイティングはPG-12です。
1971年にアメリカのスタンフォード大学で行われた監獄実験
いわゆる「スタンフォード監獄実験(そのまんまw)」を元に作られた映画です。
ごくごく普通のどこにでもいるような一般人が特殊な環境下で
特殊な肩書きや地位が与えられると、その役割に合わせて行動してしまう
という事を証明しようとして行われた実験で、この実験ではその特殊な
環境を刑務所とし、一般人に看守と囚人という役を与えて実験を行いました。
理性のタガはどのように外れていってしまうのか。
特殊な環境と、集団心理の中で人はどのように変わってしまうのか。
囚人役となってしまった主人公への感情移入はあまり出来なかった
ですけど、大変興味深く、淡々と描かれる人間の狂気は素晴らしいです!
「役」を演じる実験という事がわかっているにも関わらず
別に精神的に病んでいるというわけでもないにも関わらず
その「役」になりきり、そして囚人でさえもその「役」に
なってしまうというこの実験は学校・社会を問わず行われる
パワハラやイジメ問題にも繋がる心理だと思います。
そして一度タガが外れてしまった狂気は、そんなに
時を使わずしてどんどんとエスカレートしていくのにも
人間の心の弱さというか、心の動き方がよくわかる作品です。
実際のスタンフォード監獄実験も2週間の予定だった期間が
6日間で強制終了となってしまったこの問題作のネタバレを
含んだレビューは続けます。
以下ネタバレを含みます。
といっても冒頭でほぼほぼネタばれしちゃってる
ような感じがしないでもないんですけどね。。(^_^;)
主人公はしがないタクシードライバー。
ですが、元は新聞記者という過去を持っています。
仕事中に新聞広告で今回の実験を知った主人公は
この実験でバイト代を稼ぐ一方で、この実験をネタに
記事を書いて、それを新聞社へ売る事で更にお金を
得ようと考えます。
そんな思惑があるので、少しでも面白い記事を書こうと
カメラを仕込んだハイテクメガネを持ち込んでみたり
初日から、何かと問題を起こしてしまう彼を私は素直に
受け入れる事ができませんでした。。
そんな彼のあまりにも身勝手な動機のために
巻き込まれていってしまう人達が本当にかわいそうで。。。
至って本当に普通な感じの人だったらちょっと
私の視点も変わったかもしれないですね。
私、マスコミの方あんまり好きじゃないんです。。(^_^;)
ま、それはそれとして、主人公はこの実験に参加
する前に、一人の女性と衝撃的な出会いをします。
なんてたって赤信号なのに女性が突っ込んできて
事故ってしまうっていう出会い方ですからねwww
そんな彼女は父親が亡くなってしまって
ちょっと精神的に落ち込みまくりな感じだったんですが
主人公は彼女をお持ち帰りしてしまってそのままベッドインww
この女性はまぁラストは主人公達を助けるための
人となるわけですけど、それとは別にストーリー上
とても重要な役割を持っています。
それは環境の変化を受け入れて馴染んでいくという役割。
刑務所サイドの方は、狂気へと馴染んでいき
彼女サイドの方は、父親が死んでしまって、でもそれを
受け入れて前向きに生きていこうとするプラス方面への馴染み。
刑務所はどんどんと狂気に飲まれていくのに対して
彼女はどんどんと精神を回復させ、そして恋に落ちてしまった
主人公と共にカナダへ移住しようという事まで考えます。
この対比のさせ方はとてもイイですね(^_^)b
でもって刑務所。
面白い記事のために問題を起こす主人公に対して
看守側が、どんどんと狂気をエスカレートさせていきます。
両者とも最初は監獄「ごっこ」でした。
看守側にしても本当に最初はおふざけな感じでした。
でも、1日目の夜にして既に狂気に蝕まれていきます。
言う事を聞かせるためには屈辱を与えるとスムーズだと
どこかの本で読んだと一人の看守が言うと、暴力スレスレの
問題行動を看守達は起こしていきます。
そしてそれが禁止されている暴力になるまでそう時間はかかりません。
もはや2日目の夜には暴力が始まります。
実験をしている教授もこの状況に興奮し、助手達が
やめさせるべきと言っているにも関わらず全く聞く耳を持ちません。
そしてエスカレーションした彼らは教授が学会でいない日に
助手達を拉致して投獄し、女性の助手はレイプ寸前の
ところまで狂気はエスカレーションします。
といっても、すんでの所で主人公が助けるわけで
彼らの自制でやめたわけでは全くありません。。。
結局は虐待によるショック死が1名。
ラスト、囚人達の脱獄時に看守が1名死亡。
教授も銃で撃たれて重傷。
どこまでが本当の出来事なのかはわかりませんが
狂気に飲まれていく人間を扱ったこの作品、秀逸です(^_^)b
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Comment
おぉ~
たぶん、りなさん見た事ある映画のレビューって
めっちゃ珍しい感じがすると思う。
私の好きな映画ジャンル的にww
どんな感想だったのか気になります~(´・ω・`)
臭い人wwww
ん~、私は例の臭い人がごくごく普通の一般的などこにでもいる人間を表現してるとおもったんですよね。
確かに暴走する気満々でしたけどね(^_^;)
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