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小説「殺人鬼フジコの衝動」レビュー

真梨幸子氏による長編イヤミス小説。
内容はかなり残酷で凄惨でありながらもかなりの
完成度高い小説でもあり50万部を超えるベストセラー
となっている小説「殺人鬼フジコの衝動」。




殺人鬼フジコの衝動 (徳間文庫)殺人鬼フジコの衝動 (徳間文庫)
真梨幸子

徳間書店 2011-05-07
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イヤミスっていう言葉をご存じでしょうか?

読むと嫌な気分になるミステリーの略ですww


もうなんて言うか、最初から終わりまで人の業や悪意
が凝縮されてしまっているような、読み終わった後の
疲労度というか脱力感というか、何とも言えない気分
になってしまう、大変素晴らしい問題作だと思いますw

不幸な過去を持つ少女フジコが一度は浮上するものの
その思想というか、思考回路による人生の選択において
ミスを連続することにより、徐々に転落していきそして
殺人鬼となってしまうという顛末を描いているわけですが
生々しいというか、迫力があるというか、読んでいて最高に
気分が悪くなるのでやめようかとも思うんですがやめられない。。

どんどんとフジコの転落人生に引き込まれていく
作者の文章能力は秀逸だと思います!!

そしてこの小説を書くに当たっての手法というのが
また素晴らしいですよね~。

全てを読み終えた後のラスト6行が
わかってはいても、とても味のある6行になっていて
読み終わった後、ずーっと尾を引いてしまいますw

小説なのでレイティングなんてものはありませんが
確実にR-18+作品ですので良い子は読んじゃだめですww

そんなわけで、いつものようにネタバレを含んだレビューを続けます。
読んでない方は読んでから見て頂いた方がいいかなと思います。








以下ネタバレを含みます。










この小説はノンフィクションを装ったフィクションとなっています。
物語の本文は1~9の章で構成されていますが、その前後に
「はしがき」と「あとがき」を挟み込み、そこをノンフィクションっぽく
演出しているので、よりリアルな感じで読み手に迫ってくると思います。

この小説はフジコの娘、長女が自分の母親であるフジコの
人生を小説風に書いたものを小説家となった妹が公開に
踏み切るという形で成り立っていて、その妹は「はしがき」
と「あとがき」のみしか書いていないという感じ。

でもってこの「あとがき」の本当のラストに書かれている6行は
妹の予想というか仮説を裏付ける形となっているのですが
それがまぁ、やたら素晴らしいと思ってしまうんです。

このフジコ一家にはどこにも希望がない。

最初から最後まで絶望で塗り固められていています。
ネグレクトな両親に育てられる姉妹と、その延長線上にある
生々しすぎる程の描写がされている同級生からのイジメ。

その後に描かれる惨殺事件。


事件後、親戚に引き取られる事となったフジコですが
そこでの女子特有なヒエラルキーの中をどのように
生きていくのか?という部分にスポットを当てながら
転校後の生活が描かれていくわけですが、そこの
部分でも、露骨すぎるというか悪意が凄まじいというか
フジコが卑屈すぎるというか、大なり小なりまぁ確かに
そういうこともあるけど、確かにそういう思考になっていって
しまうのに同情の余地が、その段階ではありますw

ですが、だんだんとその生活が濃くなって行くに従って
だんだん同情の余地はなくなっていき、そしてどんどんと
転落をしていってしまう人生を歩んでいくフジコ。

ネグレクトやイジメによる精神崩壊を経験することで
人を殺すという事について、何の罪悪感もなくなり
バレなければ悪いことではないという、自己中心的
なんていう言葉が生ぬるい思考回路に陥っていくフジコ。

人を殺してしまう理由も、完全に自分中心の理屈であって
赦される余地っていうのはほぼ皆無な感じで話は進んでいきます。


特にネグレクトの描写部分は凄まじいとしか言いようが無いですね。。
ニュースなんかに出てくる話の裏側って本当にこんなんじゃないのか?
って思えるくらい、生々しく描かれてるし、自分の生活範囲の中には
無い、リアルではないリアリティがそこにあるという感じですかね。


自分の幸せしか考えない人は幸せになる事は出来ない。
そしてその悪意や業は、周囲を汚染して拡大していき
そして自分の大事な人や子ども達にも拡大していき
やがて、子どもも同じ道をたどっていく人生を歩んでしまう。











と、あとがきを読むまでは思っていました。


なんだかハッキリしない、嫌なモヤモヤがずーっと
絶え間なくあるというか、それが伏線になってるなんて
思ってもみなかったというか、気づかない人も多いんじゃないですかね?


この一連の事件の黒幕についてではありません。


この小説の構成についてという部分です。

最初のネグレクト、イジメそして一家惨殺事件を描いた
1章と2章はフジコの話ではなく、その娘でもあり
この小説の作者による視点で書かれた内容であること。

そして事件後、叔母に引き取られる部分は自分を
ダブらせながら、母であるフジコの事を書いているという事。

物語が進んでいき、ラスト9章から実は1章に戻る時系列で
描かれていて、フジコが経験した一家殺害事件と2章で
描かれている事件は全くの別物であり、そして「あとがき」
の仮説の通りであれば、その二つの事件もその全ては
黒幕が関与しており、業の全てがそこに集約されていく。

そしてラスト6行の新聞記事でそれは確信に変わります。


1と2章はフジコの事だと思ってました。
徐々に状況が同じ感じになっていくのも、悪意の
汚染拡大によって、自分自身もまた、憎んだ母親と
同じになっていく様を描いているのだと思い込んでいました。

よくよく読み返してみれば、フジコの両親が殺された事件と
2章で描かれたる内容とは微妙に違うんですよねぇ~。。

まぁ確かに明らかに全く同じような事になってるので
気づく人は気づくんでしょうけど、当初の私のように
思ってる人も少なくないんじゃないでしょうか?

こーゆー狙ってるミスリードも素晴らしいですし
悪意の描写や、どこまで行っても漂ってる
絶望感は素晴らしい小説だと思います。

今月からHuluでオリジナル映像化をしている
らしいですけど、どうなんでしょう?

ここまで凄まじい内容を再現できてるのかは
微妙なんじゃないですかねぇ。。
演技でここまでの悪意を演じるなんてできるんでしょうかw


とても気になりますが、DVD化されたら見ましょうかねw








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