アストラルに魅せられて

アラサーOLまおのゆとりな徒然絵日記

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chuimhne #3 caileag:1

いつものように鍵を開け、重い扉を開ける。
デザインのみ重視されたその扉は
取っ手の部分も極めて持ちにくく、開けにくい。
たくさん買い物をした時などは、一旦モノを下に
置かないと開けられないくらいに、開けにくい扉。
完全に設計ミスよねと、いつものように悪態を
脳裏に浮かべながら、家の中に入っていく。

リビングへ向かうと、これまたいつものように
彼女の母親がソファに寝そべってテレビを見ている。
父親はまだ帰ってきていない様子だった。


「ただいま」

「あー、おかえり。ご飯食べる?」


どうやら今日は起きていたようだ。
週の半分くらいは、くだらないテレビを
付けっぱなしにして寝てる母親。
3年前に実家暮らしとなった頃は
こんな所で寝てないで部屋帰って寝たら?
とよく起こしていたが、このソファで寝ている時が
一番気持ちいいという事を聞いてからはそっとしている。


「うんうん、食べるけどエエよ、寝よって」


彼女はそう言うとキッチンへ行き、手に持っていた
タンブラーを流し台に置く。毎朝コーヒーを入れている
タンブラーはかなり年季が入っている。
某シアトル系コーヒーショップで購入したタンブラーは
絵柄を交換できるものだ。買った時はあれにしようとか
色々と考えていたが、実際買ってしまうとその熱も冷め
めんどくさがりの彼女は特に絵柄を変える事無く使っている。


「今日も遅かったね。」


彼女はこの時間帯に帰ってくる事がほとんどだ。
時計の針は既に23時にさしかかろうとしている。
が、この時間が最早当たり前になってしまい、もっと
遅い日もざらにある彼女は、遅いと頭では分かっていても
感覚的にはもう麻痺していて、普通くらいに感じていた。


「せやね。着替えてくるわ。」


「も」という表現に少しばかり引っかかりながらも
彼女はコップに水を1/4程入れてリビングを出た。

2階にある彼女の部屋は狭い。
南に面した元は子供部屋。ベッドも子供の頃使っていた
小さめの二段ベッドしか丁度良くは入らず、あまりにも
上段との間が狭いので上の部分は1年しないうちに外した。
ベッドの真横にはコタツが置いてあり、その上にはデスク
トップ型パソコンが置いてある。
もちろん、季節柄コタツ布団はかかっていない。
もうこれだけで、部屋に残されている有効スペースは2畳もない。
それでも彼女はこの部屋が気に入っていた。

部屋へ入ると、最近育てはじめたウツボカズラに
下から持ってきた水を与える。
特に乾いてなく、湿ったままの土は一瞬、水を上に溜めていたが
ほどなくして、重力に従い水を中へ浸透させていく。


「モッシーただいまぁ」


独り言のようにつぶやきながら、彼女は鉢のそばに置いている
霧吹きで、丁寧にウツボカズラの葉っぱを湿らしていく。

絡みつく視線---

その花言葉通りの視線を感じ購入した植物。
霧吹きで全体を湿らせている今も、何となく
視線を感じる気がする彼女は、こちらも負けじと
モコシと名付けたウツボカズラを見つめている。

あまり一般的とは言えない彼女の好み。
いつの頃からだろう。自分が覚えている範囲では
物心がついた頃からお化けや妖怪の類いが好きだった。
お絵かきはいつも「一つ目小僧」や「唐傘お化け」を
書いていたような記憶しか持ち合わせていない。

そんな彼女を見て、何を考え違いしたのか彼女の
父、正幸は本格的なホラー映画のビデオを借りてきた。
お化けが好きな娘のために借りてきたビデオは
お面を被ると顔に小さな傷ができ、そこから
風船のように大きな腫瘍が膨らんできたかと思うと
破裂し、緑色の血を流しながらゾンビになるという
かなり本格的なもので、まだ小学校にも上がって
いない彼女には強烈すぎる内容だった。

画面で繰り広げられている惨劇を目の当たりに
して大泣きしている幼い兄妹。
その状況を発見し、ゾンビに負けないくらいの
形相で正幸を怒鳴り散らしている母、恵美。
そして画面の中では、緑色の血しぶきを上げながら
主人公達へ襲いかかっている大量のゾンビ軍団。
そして更に泣き叫ぶ兄妹。

そんな冗談みたいな経験が彼女を覚醒させた。

本屋へ行けば幽霊や怨霊系の分厚い本を買って欲しい
とねだり、レンタルビデオ店へ行けば本格的な
ホラー映画をニコニコしながら抱えて持ってきた。
恵美はそんな彼女の要望を悉く却下した。

母親としては当然だろう。
正幸も恵美に絞られたのが堪えたのだろう。
複雑な表情だったが、彼女の要求に応えた事は無かった。

が、そんな彼女の元へ救世主が現れる。
正幸の仕事仲間だ。石原と名乗る彼は、よく正幸と
仕事をしていたし、遅くまで彼女の家で打合せをしていた。
独身だった彼は、遅くなるといつも彼女の家でご飯を食べ
彼女と少しだけ遊んでから、また仕事をしていた。

その時、数本のビデオを借りてきてくれていたのだが
必ず1本はホラー映画が混じっていた。
共働きで、祖父母も町内会やら何やらでよく出かけており
昼間は曾祖母と兄の3人しか家にいない日々。

彼女は時折借りてきてくれる、その映画を何回も見ていた。
コメディ映画は兄も一緒になって見ていたが、例の一件が
トラウマになってしまったのか、ホラー映画になると
兄は部屋から出て行ってしまい、彼女だけが見ていた。
曾祖母は忙しく家事をやっており、まぁいつものように
テレビを見ているという認識しか持ち合わせていなかった。

そうやって彼女の趣味は形成されていき
小学校の低学年の頃では友達も巻き込んでしまい
仲の良かった友達といつも「お化けごっこ」をして遊んでいた。



-- lean air --


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Comment

ん〜〜 よくよく考えると僕はなぜホラーが好きになったんだろう… この子みたいに覚醒した記憶もいまいち覚えてない… ん〜〜チャイルドプレイは面白かったな〜 _(:3 ⌒゙)_ポリポリ
  • posted by 東雲 桜
  • URL
  • 2014.10/17 19:17分
  • [Edit]

(^∇^) お客様! 職業を当てて見ましょうか?
「作家さんですね」
いえいえ、良いんですよ当たってる当たってないは(笑) ええ、このグラスホッパーは私からの驕りです(ニヤリ
  • posted by ゆるゆる蒟蒻
  • URL
  • 2014.10/17 22:22分
  • [Edit]

ボス、またまた夢中で読んでしまいやしたぜ!
こんな文章書いてみてえー!(単なる心の叫び)
  • posted by ジャン
  • URL
  • 2014.10/18 06:33分
  • [Edit]

>桜さん
 チャイルドプレイ面白かったですよね。
 チャッキー人形が本気で欲しいと思ってた時期もあったりww

>ゆるゆる蒟蒻さん
 えーと、なんだっけ?元ネタわかるようなわからないような。。
 ラジオか何かでそんなのがあったような気がするんですがががwww

 グラスホッパー飲んだ事ないんです><
 今度飲んでみよっと☆

>ジャンさん
 ありがとーです(*^O^*)
 ちゃんと表現できてるのかどうか、めっちゃ不安ですが。。
  • posted by まお
  • URL
  • 2014.10/18 09:26分
  • [Edit]

おそくなりました。
昨夜は、魔女の宅急便のようなスズキを御馳走になってきましたよ。

まおちゃん小説家みたい。続きに期待してワクワク。

  • posted by hippopon
  • URL
  • 2014.10/18 15:20分
  • [Edit]

>hippoponさん
 お~!あのパイ包み??
 おいしそぉ~ @p@

 小説っぽくなってればイイんですが。。
 ただの自己満駄文ですww
  • posted by まお
  • URL
  • 2014.10/18 16:13分
  • [Edit]

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